食事療養のサポートを現場から発信

介護と食事形態選択のバランス

こんにちは、京都管理栄養士の島田です。

すっかり秋を感じる日々になりましたが、まだまだビジネスマンはクールビス仕様で出勤していますね。

上着なしは楽なスタイルなので自分もクールビス仕様での出勤ですがバイク運転にはやや外気がひんやりしてきました。

さて、今日は誤嚥性肺炎を起こされ半年入院生活の後、在宅に復帰されることになったM様の相談訪問のお話です。

担当のケアマネジャーさまより

「摂食嚥下食が必要な方が在宅復帰に合わせて、食事形態を検討している。はーとさんのムース食を試食させてほしい」とのご依頼を受け、病院へ面談と相談訪問にお伺いしました。

金曜日にご相談を受け、翌週水曜には退院予定とのこと。ムース食の用意や諸々のことを考えると面談にお伺いできるのは月曜の夕食喫食時間帯しかなく、その時間にご家族と病院の言語聴覚士(ST)さん同席で在宅での食事形態の調整をさせていただくことになりました。

病院では五分がゆに、ミキサーとろみ食を提供されていました。覚醒の良い時は、ほぼ食べられていて、STさんいわく

「全粥でも食べられる能力はあると思う」とのこと。

ただ、悪い時は五分がゆでもむせを起こしてしまい、喫食量も25~50%がやっととのことでした。

毎日のように息子様が食事介助に来られていて、面談日も病院のお食事と、サンプルでお持ちしたムース食を交互に食べてもらいながら咀嚼嚥下状態を観察。

STさんからはさらに、「やわらかく調理された一口大なら調理によっては食べられる感じもする」、とアドバイスもあったのですが当日は覚醒も悪く、なかなか食事が進まず20%程度食べられて食事が終了してしまいました。

在宅に戻られてからは、日中はデイケアへ朝夕の食事介助はHHさんや息子様がされる計画ですが、ミキサー食やムース食、またやわらか食などは調理ができないため、配食で対応していきたいとのご家族・ケアマネジャーさんからの相談を受け、ミキサー粥とムース食のおかずをご用意させていただき当面は自宅での誤嚥からの熱発を予防することになりました。

食べられる能力があるかもしれないけど、病院でのテスト期間もなく、自宅でいきなり形態を変えた食事をトライするにはリスクがあるとのことから、刻みのとろみ食から形態がおちても介助が容易で安全に食べられるムース食を選択することになりました。

食べられる可能性があるのであれば、なんとか食べてほしい!と思いますが、そのためのご家族やHHさんへの提案や指導力がまだまだ未熟な自分にはなく、力不足を感じてしまう相談訪問でした。

ご自宅に帰られてから、なんとか形態をアップできる提案を周りの介護医療関係のスタッフの方々と一緒に考えていきたいと思います。

先日釣りに行き、人生初めて釣り上げた鯵とシオ(カンパチの若魚)です。美味しくいただきました!

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アジフライです。

はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

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