食事療養のサポートを現場から発信

透析にならないようカリウムに気を付けて

こんにちは。京都管理栄養士の島田です。

秋の夜長の季節、今年も早くも半年が過ぎようとしています。そして9月は僕の誕生日月。毎年歳を重ねることを苦痛にも楽しみにも感じる月ですが、大台の40になると介護保険料を払わなければならないことに(もとい、払わさせて頂くことに)なりました。

これまでは第三者的に考えてしまうこともあった介護保険制度の財政も自分のお金が使われるとなると厳しい目で見ていかないとだめですね。自分や、皆さんから徴収したお金が地域ケアの充実に使われているのか、意味ある質の高いサービスに払われているのかどうか。振り返って自分はどうなのか。改めて心も身体も引き締めて仕事したいと思います。

さて、先日、腎臓病の方から検査結果の提出をいただき、相談訪問にお伺いしたS様(80台、女性)のお話しです。

クレアチニンが2になる前から腎臓をケアするために減塩に取り組むよう先生からの指導を受け、また独居の為食事内容に偏りが見られたことから地域包括支援センターの相談員の方からのご相談で今年から夕食に配食サービスをご利用頂いております。

毎月通院で採血をされ、結果を配送さんに渡して頂き定期相談を行っています。特に悪化は見られず半年が過ぎましたが8月の検査で初めてカリウムが5.6と高い値に。

(このままだと腎臓が悪くなってもうすぐ透析になってしまうのではないかと)不安になられていたと配送さんから報告を受け相談訪問することに

(もともと精神的に不安定な症状を示されることがあるS様。訪問看護などで精神面のケアも受けらえています)今年の夏が例年以上に食欲減退を感じて毎週のように点滴に行かれていたのも採血に影響してしまったのかもしれません。

食事は食べられていますか。体重はかわりないですか。おかずの品数が少なくなっていませんか。カリウムの多い食品を重複してとっていませんか。せんべいやおかきの食べ過ぎは大丈夫ですか。とヒアリングしていくと

「体重はかわりないです。ただ食欲は夏場は落ちてしまっていた。さつま芋や南瓜は茹でこぼして小分けに冷凍して食べる様にしている。夏はよく、メロンとすいかを食べていた。せんべいはお客様が来た時に出すだけで自分はほとんど食べていない。」と

「さつま芋や南瓜は茹でこぼして食べられているので大丈夫です。ただ、メロンやスイカはカリウムを摂りすぎになりやすいので控えて下さい。かわりにブドウや、リンゴなら小皿程度でしたら食べてもらって大丈夫です」

「りんごはすりおろして食べているけど、いいのかしら」

「そうですね、すりおろした方がカリウムが少なくなるので、すりおろして食べてもらっていいです。カリウムが落ち着けばすぐに透析になることはないのでこれからもしっかり食事療養してください」とお話し、カリウムの多い食品一覧と一緒に、ぶどうは大丈夫です。りんごはすりおろして食べましょうと。目標シートに書いてお渡しさせて頂きました。

療養してても透析になられてしまう方もおられるため、致し方ないケースもありますが、透析後のご負担や医療費を考えると長くこのまま安定していただきたいですね。(介護保険料も増えてほしくないですし)

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毎年恒例の稲刈りに参加してきました。あいにくの雨模様で足がぬかるみ全部刈り取ることができず。昔の人の手作業の大変さを痛感しました。体力の衰えも痛切に感じてしまいました。

はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

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