食事療養のサポートを現場から発信

ひきだしの中身

こんにちは☆北摂管理栄養士の大都です(^^)ノ

適度に梅雨の中休みが入りありがたいと思っていましたが、いよいよ台風が近づいているようです。

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久々に先週の作品でも。アガパンサスとミニひまわりです。我ながら、キレイにまとまりました。お華のお稽古を始めて15年。(早っ!!)月2回のお稽古ですが、なんとか続けております。

さて先日の相談は、地域包括支援センターのケアマネージャーさんからの相談。

『食べられるものが限られてきて困っている。』

箕面市にお住まいのSさま、95歳の女性。高齢ですがお独りでお住まいです。大阪市内、それも南部の方から平日は毎日息子様が来られているようなので早速、息子様、ケアマネージャーさん同席で面談。

95歳ですが、膝痛が少々あるくらいでシャンシャンとご自身の足で歩かれており、お耳もしっかり聴こえています。

平日は午後から息子様に連れられてプールに通っており、水中ウォークを楽しみにされています。  95歳にしてプール通い、すごくないですか??

そんなSさまと息子様の悩みは『食べられるものがなく困っている。』

義歯ですが、「もうこれ以上することはない。」と歯科医から言われるくらい義歯の調整もしてもらい治療は完璧。

噛む力もあるようで、しっかり噛んで、噛んで、噛んで・・・最後に残った繊維が飲み込めない。プールからの帰り道にスーパーに寄って、夕飯のおかずを購入するが、何なら食べられるのか、本人すらわからない。本人もわからないので息子さまももちろん、わからない。

じゃがいもコロッケは食べられるが牛肉コロッケのミンチがダメで食べられない。お刺身もトロやウニか甘海老しか食べられない。麻婆豆腐もミンチが食べられない、魚は骨があるかもと思うのか、刺身以外は食べない。ソフト食なるものも試したが食べなかった。

『何を買ったらよいのか、も~わからん。』と息子さまは困惑。

『95歳、ここまで生きたらもう少し迷惑かけずにここで過ごしたい。』とご本人さま。テレビで美味しそうなものを見ると食べたいと思うが、いざ食べると、最後の最後がのどを通らない。

噛む力はある。むせもない。どこに問題が??

咀嚼して、食塊にまとめて、のどの奥まで送るための舌の動きが悪い?

唾液の量が少ない?

なにかあったらどうしよう・・・とう不安感から呑み込めない?

と私なりの判断をして、TaBeLu+の紹介をし試してもらうことに。

『酵素や重曹やら、いろいろ工夫して調理している食事です。魚も骨はないです。お肉も柔らかいから、安心して食べてくださいね。』とまず、安心して食べられること強調。不安感が少しでも軽減できたら・・・

『食事の前に歌でも歌いましょうか。それともハーモニカでも吹きますか』食事の前の準備運動を提案。お独りなので会話もそうないでしょうし、しっかり舌を動かしてから食事をしてもらって・・・

『お顔もマッサージもついでにしましょうか』唾液腺を刺激して・・・

せっかくプールで運動をしているのに。蛋白質不足では筋量の維持も難しくなります。

足の筋力・筋量維持のために蛋白質も摂って貰いたいと伝え、朝食に温泉卵を追加してもらうよう提案し・・・

『とにかく安心して、食べてみてくださいね!』

ケアマネージャーさんと帰り道・・・

『試してもらって、ダメだったら次の手を考えますんで』

そう、これで上手くいくとも言えない。

なんせ噛む力はあるのに、呑み込めない。お独りの不安なキモチが問題なようにも思える。

私に、何ができる?何が提案できる?

私の『摂食・嚥下障害のひきだし』から何が出せるか・・・まだまだ充実してませんが、探してみます。

もっと、中身を充実させなきゃなぁ・・・(^^;

はーと&はあとライフサポート 管理栄養士 大都宏子

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