2021年度の想い ~スタッフに向けて~

2021年度にあたって、スタッフに伝えた想いをブログとして残しておきたいと思います。以下はスタッフに話した内容です。

突然ですが、みなさんは過去に戻ってやり直したいことはありますか?

2021_4b_yamamoto.jpg私は高校に戻って、もう一度インターハイに挑戦したいと思うことがあります。少し余談になりますが、私はテニスが大好きで、中高とテニスをしてきました。中学の時に読んだテニス雑誌に「6年連続インターハイ出場」と掲載されていた高校に進学し「厳しくてもいい」「強くなりたい」の一心で過ごした選手時代でした。

ところが、私達の入学と入れ違いで名監督は異動されていました。名監督が育てた先輩まではインターハイに出場しましたが、その翌年からはいけず、私たちも団体戦:県3位、個人戦:シングルス3位、ダブルス2位で、インターハイ出場はなりませんでした。私は当時キャプテンで「チームが勝つためにどうしたらいいか」「何をしたら強くなるか」それしか考えていないテニス生活でした。

なかでも、一番悲しかったのが、先輩方をインターハイに導いた名監督ならぬ、鬼監督(←監督すみません)が私たちの引退する年に戻ってこられたのです。4月から引退までの数ヶ月でも「少しでも強くなりたい」「厳しくてもついていく!」と思う私の気持ちとは裏腹に、鬼監督はめちゃくちゃ優しかったのです。それが伸び代のなさを物語っていて、凄く悲しかったことを覚えています。それによって私は「監督の影響でチームはいかようにも変わること」を強く学びました。

前置きが長くなったのですが、私からみなさんに伝えたいのは、私が管理者としてどんな事務所に導いていきたいかということです。目指すのは「利用者のために、最高のパフォーマンスを発揮できる強いチーム」です。そのために①利用者のために最善を尽くす②ルールを整える、この2点を実行していきます。それは管理者になったときから、ずっと変わらない思いです。

①利用者のために最善を尽くすについては、迷った時に「自分の関わりが利用者のためになっているのか?」をいつも考えてほしいのです。私たちはプロです。志を高くもち、いつも軸はただひとつ「利用者のためになっているか?」。利用者のことを考えると、時には心を鬼にして厳しいことを伝えないといけない場面もあると思います。そこに立ち向かう勇気と努力、その積み重ねが出来るかどうかで、その後の結果が変わると思っています。

つきつめて考えると、人の能力なんてさして変わらないと思いませんか?だって、こんなに難しい日本語をみんな使いこなしているわけですから。それは"場数を踏んでいるから"に他ならないと思っています。

仕事にも同じことが言えて、場数を多く踏んでいる場面は自信を持って行動できます。反対に場数を踏んでないことに、自信を持って行動するのは難しいですが、臆せず挑戦し続けることで、自分の守備範囲が徐々に広がっていくと思います。だから私は、利用者のために「工夫と挑戦」をし続けることをみなさんに期待しています。

②ルールを整えるについては、ずっと私が意識してやってきたことが、みなさんに伝わっているとは思います。ですが、まだまだ道半ばなので、これからも整え続けていきます。

ところで、みなさんはテニスのルールで、ライン上に落ちたボールがインかアウトか知っていますか?これを仕事に置き換えると、オンラインの判断を「Aさんはよく頑張っているからイン」「Bさんは遅刻ばかりするからアウト」というような判断をされる場面があるように思います。私は、それを絶対やりたくありません。スポーツのように正々堂々と、ルールにのっとって成長していけるチームを作っていきたいと思っています。(答え:ライン上に落ちたボールは、少しでも乗っていたらイン)

では、みなさん。イメージしてもらえますか?「これから、みなさんに画用紙を配りますので、自由に好きな絵を描いてください」

描きづらいと感じませんでしたか?けれど、これを「紙に♡をかいて、そこから思い浮かんだことを描いてください」に変えるとどうでしょうか?格段に描きやすくなると思います。この例からもわかるように、職場において「無法地帯ほど働き辛いことはない」と思っています。道路交通法があるから安心して道路を走れますし、ルールがないと事故が起こります。

私はみなさんを守るために「わかりやすいルール」をこれからも整えていきます。ルールについても、細かいことや厳しいことをこれからも言います。なぜなら、そこには譲れないこだわりがあるからです。それは、ルールを整えた先、最終的にたどり着くのは「ケアの質向上」だからです。

みなさんが、いきいきとやりがいを持って働くことは、必ず利用者のためになります。一見すると、そうはみえないこともあるかと思います。けれど忘れないでほしいのは、全ての選択の根底にあるのは「利用者のためになるかどうか」であることです。私はルールを「ケアマネジャー」「スタッフ」「会社」と整え、みなさんは「利用者」とルールを具現化していくのが役割だと考えています。

これからも数字に伴う中身を、しっかりと築き上げていきます。(利用者127名  2021.3.31現在)。時に鬼監督かもしれませんが、笑顔でみなさんと一緒に頑張ります。2021年度もよろしくお願いします。