2012年4月アーカイブ

こんにちは☆北摂管理栄養士の大都です(^^)ノ

桜も咲き出し、春が来たところですが
また寒くなり・・
体調を崩されぬようにお過ごし下さい。

2月初めにあるケアマネージャーさんから
今回は腰椎圧迫骨折で入院したんだけど
糖尿病もあり、心臓と肝臓も悪くて・・相談をうけ

訪問したKさま。70代の女性です。

入院前は自分で食事の用意をしていました。
糖尿病という自覚もあり、食べ過ぎないよう心掛けていたようです。

病院のお食事は食べられていたかと確認すると・・・
味がなくてほとんど完食していなかったようです。

入院中の味気ない食事と、好きなものが食べられなかったという
ストレスからか、
退院したらあれもこれも食べたい!という意欲が強くて(^^;

普段の食生活をヒアリング途中でも
「梅干しは食べていいかしら?うす塩やから大丈夫やと思うんやけど。」
「のりの佃煮でご飯が食べたい。」
「鮎〇の昆布巻きが食べたい。」
「羊羹、少しぐらいならいい?」
「おかきやおせんべい、ちょっと後口に食べてもいいやろか?」

思わず苦笑いしてしまいました(^^;

「Kさまがお好きなモノは塩分が多いので心臓のことと肝臓のことを
考えると食べていいですよ・・とは言えないんですよ。」

と伝えると、かなりがっかりした様子。
「ご飯食べれるかしら・・」

梅干しも昆布巻きも食べない替わりに
のり佃煮を1日1回ティースプーンに1杯までを許可しました。

間食がHbA1のが上がる原因と伝えてから
週3日まで、時間を決めて、明るいうちに食べて夕飯後は食べないでね。
と伝えて帰りました。

そして一か月後、ちょうど私が体調不良で休んでいる間に
「栄養士さんの言うことがきつくて続けられない。」と連絡が・・

食事開始1週間後に電話をした時は
「思った以上に味もついて美味しく食べてます。梅干しも食べていませんよ♪」
と明るく答えてくれていたのですが・・

「栄養士さんの言うことがきつくて続けられない。」とは・・(T T)
う~ん、そんなキツイ制限だったかしら?
とショックを受けながら、体調不良から復帰後に電話をすると

「先日、血液検査を受けたら、良くなっていて♪先生からも褒めらえたんよ。
食事のおかげです。ずっと、間食もしてないし、梅干しも食べてないし。」

と明るい声でした。
担当のケアマネージャーさんに、前もって伺っていたのですが
その頃、少々精神的に不安定だったよう。
まぁ、腰の痛みも消えず、不安定にもなりますよね。

「配食のおかげじゃないですよ。Kさまの間食しない、大好きなモノを止めた努力の結果ですよ。」

止めたいまで言っていたKさまでしたが、次の検査結果が出るまで、このまま続けます♪と。

それから1か月、
退院時7.2あったHbA1cが5.8まで下がって主治医の先生からもさらに褒められ、
体調もキモチも回復・前向きになったところで
一旦、配食はストップ。
「自分で用意してみます。本も買ってきたし、勉強します♪」
と、明るく卒業して頂きました。

特に糖尿病は配食だけでは改善しません。
配食以外の食事や食習慣改善が大切です。
ご本人様の心がけや努力の成果が出るところです。

一人で不安を抱えていると、うまくいかないものです。
はーとはそんな方のお手伝いや背中を押したいと思っています。

気軽にご相談ください(^^)ノ
一緒に取り組みましょ

管理栄養士 大都宏子

こんにちは、北摂栄養士の島田です。

23年度も終わり、新年度に突入しました。
新学生や新社会人で通勤電車もバスもいっぱいです。
4月はこんなに混むのに、GWすぎると人数も他の月と変わらず
普通に戻ってしまうのが不思議。あの人々達はどこにいってしまうのでしょうか。

さて、先日ケアマネジャーさんからご相談を受けたKさま
他社の配食を利用されていましたが、腎臓の数値が上昇し
蛋白制限20~30gと先生から指示があり私どもにご依頼となりました。

訪問は、ご自宅でKさま、Kさまの娘様、ケアマネジャーさんの
4人でどうやって蛋白質制限を行っていくかを相談
Kさま、在宅酸素されていますが会話は問題なく食欲も体調も安定されています。

いままで召し上がられていた配食さんの1週間の献立を拝見し
塩分はだいたい1.5~2.5gの幅で平均する2.0g
蛋白質は1食あたり12gと少ない時もありますが20gオーバーの日も
あり平均すると15gぐらいとられています
(これはおかずだけで!ご飯をプラスすれば20g近くとっている計算)

状態の経過を見るために検査は1週間ごとに行われていて
尿素窒素(BUN)が100→87→97と超高め
でもクレアチニン(Cr)は2.55→1.71→2.10とびっくりするぐらいの
高さではありません。カリウムは大丈夫。
利尿剤を止めたり、薬の種類を変えたりしてもなかなか安定しないことから
塩分管理だけでの安定は難しい、たんぱく質制限もと先生が判断されたようです。

まず、お伝えしたことが
クレアチニンの数値に対して尿素窒素が異常に高く体に毒がたまっているため
その毒を出すことに専念される必要がありという事実
方法は二つ
1.毒を体に入れないこと(たんぱく質を少なくすること)
2.毒を体の外に出すこと(カロリーをとって排泄力をアップすること)
1のために、食事を変えて1食あたりのたんぱく質は15gの食事にすること
(これで昼・夕あわせてたんぱく質は30g+朝食分となり今より10g程度
 抑えることができます。朝の牛乳も当面禁止しました)
2のために甘いゼリーや缶詰を必ず食べること
(K様、甘いものは好きでないようでしたが、毒が少なくなるまで
 薬と思って食べてもらうことにしました)

それでも、先生の指示の30g以下を実践するのは困難です。
そこで
『1をされて明らかにたんぱく質を摂る量は減りますから
 それで様子をみてください。それでダメであれば、
 低蛋白米という腎臓病用のたんぱく質を除いた特殊食品と配食のおかずを
 組み合わせることで、さらに10g弱制限することができるので、ご相談ください』
娘様も、ケアマネジャーさんもいきなり食事内容も変わって
特殊食品を使っては本人負担が大きいと納得いただき
段階的に取り組んでいかれることに合意いただき利用スタート
(半分以上の強制的な面もありながら)

しかし、翌日先生に経過と内容を報告したところ
「え?20g~30g内で蛋白制限してほしかったらお願いしたのに
 大丈夫(かなり不信感あり)無理なの?」といわれ
改めて上記を説明
「昼夕でかなり蛋白制限できますし、30g以下は実際には難しくても
 30gオーバーぐらいで抑えることはできます。
 そもそも、いままでがとりすぎていたので、これで十分だと思います。
 でも、先生がどうしても30g以下絶対とのことでしたら
 特殊食品の話はご家族やケアマネジャーさんにしていますので
 使うことは納得はしていただけると思いますが、どうしましょ」
 (大丈夫っていいきってしまった。ほんまに大丈夫なんか~)
「ちょっと、考えてみます」と電話を切られ
再度お電話いただくと
「入院していた病院に確認したところ、入院中も同じぐらいBUN高かったようで
 Kさまに関してはそれぐらいが普通だそうです。
 先生がいわれたとおり、当面食事だけで蛋白制限をお願いします」と
いっていただきました。
(ほっ。よかった。見立てが間違っていたらアウトやったわ)

高いのが普通といわれても、少しでも体の毒が少なくなるよう
フォローしていきたいと思います。


はーと&はあと 管理栄養士 島田天心

こんにちは、京都管理栄養士の松政です。

クリニックでの栄養指導のお話。
50歳代、女性、糖尿病、脂質異常症のK様。
数ヶ月前に、他院から転院されてきた方です。

なかなか血糖コントロールが良くならないからと転院されてきました。
8%台だったHbA1cが少しずつ、下がってきています。現在7.3%。

ただ、「頑張りたい」、「下げたい」という思いと「食べたい」、「甘いものを一杯食べたい」という思いの葛藤がよく起こります。
分かっているのに、なかなか実行ができないというジレンマです。

この方は、今まで甘いものが大好きでした。
菓子パン、洋菓子、和菓子、あればお腹一杯食べてしまい、ご飯の代わりにお菓子でもいいくらい。
最近は、甘いものの摂取は完全にはなくなっていませんが、お腹一杯食べるということはなくなりました。
でも、先日「この制限が一生続くんですよね・・・」とネガティブ発言。
せっかく下がってきているのに、ヤバイなと思った私は、
「K様は、5年後、10年後、どうなりたいんでしたっけ?」と質問。

すると、
「合併症にはなりたくない」、「足は切りたくない」、「すごく長生きしたいとかではないんですが、家族に迷惑をかけたくない」と答えられました。

栄養指導が始まった当初、よくネガティブ発言がありました。
その時に、将来のことについて話したことがありました。
その思いを思い出してもらいました。
そして、「制限ではなく、いつのまにか自分の習慣になっているように、少しずつ変えていきましょうね」と伝えました。

そうです、何十年もの習慣をすぐに変えることはとっても難しいです。
でも、意識が変われば、行動、習慣も変えることができます。
そのために私たちがサポートします。

今回K様は、自分にできそうなことを目標にされ、帰っていかれました。
また、最近のK様の変化は、ご自分で考えることができるようになられました。
「先生がこうおっしゃっていたのは、こういうことですか?」「じゃあ、こうすればいいのですか?それならできそうです。」と。
ネガティブ発言があるものの、ポディティブ発言もしっかり出てきています。

そう、そんな風に患者様や利用者様が前向きになれる指導、相談を心掛けたいです。

はーと&はあと管理栄養士 松政千佳子

こんにちは、カスタマーセンター小山です。
2012年度がはじまりました!!
気持ち新たに、業務に励んでまいりたいと思います★

先日、はーと恒例年1回の研修合宿に参加してきました。
2011年度のレビューから始まり、2012年度の事業計画について説明があり、
講義があり、グループワークがありと盛りだくさんな研修でした。

その中でも、講義の内容についてなるほど~と思ったことがありました。
私たちは、普段何も考えずに何気なく生活していると、一定方向からしか物事を見ていないのです。
しかし、あらゆる角度から「見よう」と意識することで、あらゆる可能性に「気づく」ことができるのです。
「あ、そうだ!!こういう見方もある!!」と「気づく」ことで、脳に刺激が行き活性化されます。
今、アメリカや小学校、医学会で流行っているのが、『対話型鑑賞法』という分野だそうです。
これは、視覚を用いて考えるためのカリキュラムを体系化したものだそうです。
この方法を用いて、絵画などを鑑賞することにより、観察力が深まり、観察結果をより上手く表現できるようになる、考える力がつくなど、効果が顕著に現れたそうです。

実際に私達も絵画をみて、何の情報もない状態で、自分が感じたことを言葉にして意見してみましたが、簡単なようで難しかったです。
確かに、この作業を何度か行うことで、あらゆる「想像力」を使い、様々な角度から物事をみる力が養われるなと体感しました。

どんな物ごとでも、「様々な角度から物事をみる」ことは必要ですし、
私達の普段の仕事にも充分に活かすことのできる能力だと感じました★

絵画鑑賞は、どちらかというと不得手ではございますが、
近くに美術館やギャラリーも多数ありますので、
今回の講義をきっかけに、美術館めぐりをはじめようかな・・・と思います(笑)

はーと&はあと管理栄養士 小山祐子

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管理栄養士プロフィール

  • 大都 宏子
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