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こんにちは。めでぃ京都の宮川です。
先日、認知症あんしんサポーター講座を、御池地域包括センターで
はーとの社員対象に開いていただき、受けてきました。
認知症という病気を少しだとは思いますが理解でき、大変良い機会でした。

はーとの利用者様には認知症の方も多くおられます。
相談員として、本人やそのご家族と接することがありますが、
上辺だけになっていなかったかどうか、思い返し、反省しました。

認知症になると、ご家族が大変なのはもちろんですが、本人が一番辛い、というのが一番の気付きでした。
自分が認知症だったら・・、と置き換えて考えると、
大切な思い出、家族や友達の顔、仕事をすることや遊ぶこと、さらには食べることまで、忘れてしまい、何もない靄の中にポツンと1人置き去りにされてしまったら、どんなに悲しいかと思います。きっと助けてほしい、と思います。

今回の講座で、そういった認知症の方に、優しく温かい手を差し伸べられる人として、認知症あんしんサポーターとして、もっと認知症の方を知る努力をしなければならないと思いました!

さて、私の担当の方の中にも、認知症が徐々に進行している方がおられます。
80歳代の方でリウマチと糖尿病があり、介護認定を受けられています。

2年ほど前から、はーとの配食を利用してくださっています。
もと国語教師でたぶん厳しい先生だったんだろうな、、と思わせる方です。
食事にもこだわりが強くおありです。

自分で何でもできますし!とデイサービスは拒否、ヘルパーさんをやっと受け入れられたタイミングで次第があり、配食はケアマネさんが説得され、利用が開始しました。

当初は、
配食のご飯の量が足りないわ、
朝ごはんだけが楽しみなのでチーズはやめないわよ、
実は甘みがほしくて紅茶にはちみつを落としているの、
等々ご相談をよくお受けしました。

しかし、その後2~3回ご入院を繰り返され、認知症がでてきました。
入院の度、認知レベルがゆっくり落ちていかれ、ご相談や訴えも少なくなっていきました。

話される内容も、だんだん変わってきて、食事のことでなく、
ちょっと交番に行ってきてと配送員に伝えられたり、理解できかねる内容が出てきました。

あんなに食べることが好きで、ご飯の量も少ないと仰られたのに、今は朝ごはんも食べていなかったり、配食のご飯も残してしまわれることも。

担当のケアマネさんも、
「以前はあんなに食欲もあったのに・・。徐々に認知症が進行されてるので配送時に変わったことがあれば教えて」と、心配されています。クーラーの電源も入・切も分からなくなっておられます。
ご自分での服薬も忘れてしまうので、配送員から確認もさせていただくようになりました。

私達にできることは、お食事のお届け時に、この方に「今日もきましたよ」、と心からの声かけをして安心してもらうことや、少しでも様子がいつもと違えば関係機関に連絡をしたりすることです。
におい、服装、室内の温度、少しの気づきの情報が、重要な情報になることが多くあります。

1日でも長く家での生活を(この方は入院してもすぐに家に帰りたいといつも言われるくらい家での生活が好きな方です!)続けていただけるよう、見守らせていただきます。


はーと&はあと 管理栄養士 宮川曜子

こんにちは。めでぃ京都の宮川です。
急に蒸し暑くなりましたね。
この暑さでひぃひぃ言っているので、夏本番が思いやられます・・。
でもはーとの利用者様はご高齢者がほとんどです。
私よりもっとしんどいはずです。
食欲がなくて脱水になったり、もともとのご病気が悪化したりしないかと心配です。
配送員からの日々の報告や、栄養相談のお電話の内容等であがってくる小さな要因を見逃さないように、気をつけていかねばならないな、と思います。

さて、今回は、先日伺った新規の方の話です。
H様、87歳の男性の方です。現在は独居です。

“現在は”というのは、奥様がご入院中だから。
もともとは奥様が配食を利用してくださっていました。

奥様は肝臓や腎臓、その他内臓疾患をもっておられ、在宅での食事療養が必要でした。
それで栄養コントロール食を用いて療養のサポートをさせていただいていました。

奥様のご利用当初、ご主人H様の反対はものすごいものでした。
「わしが作る!弁当なんていらん!」
なんて頑固な方だろう、と思ったのを覚えています。

奥様のお体のことを考えて、と次男嫁様と三男嫁様(3人の息子様がおられます)の説得で、H様もようやく納得されたという経緯でした。

しかし奥様はしばらくしてご入院されてしまいました。
その後、お一人になられたおうちで、ご主人どうされているのかな・・時々気になっていました。

そして半年程たった先日、次男嫁様から、
「H様に食事を届けてほしい。今回の食事利用に関しては、納得しているので」とご連絡がありました。

ほんとに・・?
半信半疑で、H様宅に訪問し、H様とお話しました。

以前と比べると、お元気がありませんでした。
その理由を尋ねると「家内が良くないから」と。

しかし「わしはまだ死ねん、家内を送ってからだ」と、強い気持ちをもっておられました。
性格もあるのでしょう。

奥様がご入院されてから、最近は1日おきにされていますが、毎日お見舞いに行かれていました。
でも、それがしんどい時があり、血圧があがりめまいが起きたり、食事も以前に比べバランスが悪くなったり、体重も減少しているようでした。

ということで、「これではいかん!」と自ら配食をご希望されたとのことでした。

配食以外にも気を付ける点として、野菜不足を補う為に野菜ジュースでもいいのでとっていただき、体重減少しないようおやつにバナナを食べるようにお勧めしました。

ずっと気持ちを張っているのはしんどいので、うまく休んでくださいね、とお伝えしました。

尊敬する100歳近くの民謡の師匠目指して、ぼちぼちやっていくで、とH様。
実は趣味で民謡の研究をされているとか。
最後にご自分のパソコンで作った民謡集をいただきました。

「おもしろい年寄もいるもんだってまた誰かに伝えてくれな。」
一部紹介します。下の写真です。

こんな民謡集が何枚も何枚もありました。
この趣味と奥様への思いがH様の活力の元だったんですね。

現在週に3回の夕食の利用が始まっています。
買い物で重い物を買ってくる回数も減らせ、野菜もバランスよくとれ、満足とH様。

奥様の為にも無理せず、お元気にお家での生活を続けていただきたいです。
その手助けができると思うととてもうれしく感じます。


はーと&はあと 管理栄養士 宮川曜子

こんにちは。めでぃ京都の宮川です。
梅雨真っ只中ですね。
昨日は、小山さんが研修の為、私と一緒に外をまわりました。(久しぶりの同行で、少し緊張しました!)
小山さんの雨女パワーと雨雲が重なり、ずっと雨が降り続いていました。
こんな日は滑りやすく、視界も悪いので、安全運転第一ですね。

さて、私が医院さんで栄養指導を担当している患者さんで、ちょっと癖のある方がおられます。
先月5月より栄養指導が始まったのですが、苦戦しています。
今日はその方の話です。

T様、70歳台、男性で糖尿病の方。
糖尿歴は30年来。

ここ何年かヘモグロビンA1cは6.0%前後というかなり良好な数値で推移されていました。

ところが、今年にはいってから、6.3、6.6、7.0%、、、と上がり始めています。
というわけで、Drより栄養指導を受けるよう言われ、初回指導に来られました。

最初のひとこと目が、「もうすぐ死にますよ」でした。
決して消極的な感じではなく、私に挑むような感じのおっしゃり方です。

どうやって話を進めようかと思いながら、
いやいや、まあちょっと話をしましょうと、栄養指導が始まりました。

「何でも質問してください。私はね、自分で気を付けているから。ほんとうに粗食ですよ。戦後の時代だから。何も贅沢なものは食べてない。」
もう糖尿病のことは知っていますし、実行もできていますよ、と、悠然と構えておられます。

でも、質問してください、と言われた割にご自分でどんどん話されるので、
どうやら話好きらしい、と思い、どう進めようか考えながら、話をお聞きしてみました。

すると、奥様はまだ仕事されているので昼は自分で考えて作っている、お菓子は高級な和三盆を使った○○をたまたま昨日は食べた、
ついこの間まで自転車に乗って外を走っていたけど今は家の中でマシンを買って運動している、等いろいろキーワードがでてきました。

お菓子は月に数回とのことなので量をまもれば大丈夫、運動はとってもいいしぜひ続けて、と相槌をうちながら、自分で作る時の昼食のバランスの話をしました。

もう知っているし、といった様子で話半分で聞かれ、
さらに休日は競馬に行っていてどの馬が強くていつのレースの何がなんちゃらうんちゃら・・・という別の話が始まったので、キリのいいところで切り上げました。

こうして、次回までの目標を決めて、初回の指導が終りました。

そして2回目の指導。
来てくれるか少し不安だったのですが、来てくれました。

目標は守れましたか?とお聞きすると、「は?」といった様子。

“昼食を自分で調理する時にも野菜をプラスする”という内容だったのですが全く気にされてなかったようです。
自分は好きなだけ話して、私の言った事は馬耳東風でしたか!

でも、数値がこのまま上がり続けたら、競馬にもいけなくなります。
目が見えなくなったり、透析になったり、合併症の怖さもご存知ですよね?

「ところであなた、私昔はね、映画の仕事をしていたんですよ。」とまた別な話が。
昔はそうだったんですね~とお聞きしながら食事の話も交え、やっとこさ2回目も同じ目標を決めて終りました。

次回も来て下さい、と言うと、「また来んならんのかいな?」と。
口ではそういいながらも、来てくれそうな感じを受けましたが、この方のやる気を引き出すにはどうしたらいいのでしょうか?

もう少し打ち解けて私を信用してくれるようになってくれるまで、根気よく話をお聞きし、糸口を見つけていかないといけないのかなと思います。
来月は目標を覚えてくれているかな。

栄養指導もはーとの利用者様でも、食事療養のやる気を引き出して継続させられるようサポートするのって難しい・・!と感じます。
でもうまくいくと、本人も私も絶対にとってもうれしいので、なんとかうまくサポートしたいと思います。

他のメンバーにも相談してみようと思います。


先日、紫陽花で有名な三室戸寺に行ってきました♪
こんなに多くの紫陽花を見た事がなかったので、感動でした★



はーと&はあと 管理栄養士 宮川曜子

こんにちは。めでぃ京都の宮川です。
いよいよ梅雨にはいりましたね。
雨が降るたびに緑が濃くなります。
最近ハーブを買いました。
雨を浴びてどんどん大きくなっています。

植物が雨で生き生きするのはとってもいいのですが、自分が降られるのはちょっと勘弁!
と、思いながら今日もカッパで走っています。



さて今回は1年ぶりの再会の話です。
1年半程前に、新規で訪問させていただいた方です。
半年ほど続けられ、1回やめて、半年後もう一度やろう、と再開され、やっぱり食事療養が続かず、またやめてしまわれました。
ご利用当時は何度か訪問してお話もしていたのですが、
“食事療養を続けたい!”と思っていただけるように話す私の言葉も届かず、
力至らず、と気になっていた方です。

今回数値があがり、またはーとを利用したいと、お電話を下さりました。
3度目の配食です。
うれしいことに、私のことを覚えていてくださりました。

早速ご訪問しました。
F様、70歳台の女性の方です。お1人暮らしです。
小柄でおしゃれな、(20歳台の私が言うのも失礼かもしれませんが)かわいらしい方です。
社交的な方なので、友人と一緒にお出かけしたりカラオケに行ったりして、外食も頻繁です。

長いこと糖尿病を患っておられ、何度も教育入院を繰り返しておられます。
最近のヘモグロビンA1cは10.5%。
かなり高く危険な状態です。ご自分でも、このままの数値では危ないと感じられました。

栄養指導は何度も受けておられて、食事療養の基本は知っておられます。
高血糖が続くと、合併症で透析になったり、目が見えなくなったりするのも知っておられます。

「分かっているけど、できひんの。」
「そうしたらいいんだけどねぇ、できひんのよ。」
「ひとりやし、家にいててもしょうがないし。」
「でも透析は絶対嫌!」
彼女はよくこう言います。今回の訪問時も言われました。

でも、何か変えないと、このままじゃ腎機能も低下してきます。
できることはどんなことでしょう。
ご本人と相談し、
まずは、外食を減らし、夕食を栄養コントロール食にし、バナナは食べないことを約束しました。
次の検査まで様子をみることになりました。

「まぁやってみるわぁ。」とご本人。

私の中ではリベンジです。

これで数値が下がり、ご本人のやる気を継続できれば、あとは軌道にのせられると思うのですが!
またお電話くださり、頼ってくださり、とてもうれしく感じました。
結果いい結果を出せるよう、サポートさせていただき、F様の喜ぶお顔が見たいと思います。
3度目のチャレンジ是非成功させたいです★


はーと&はあと 管理栄養士 宮川曜子

こんにちは。めでぃ京都の宮川です。
暑くなったと思ったら雨が降って急に寒くなったりと、安定しない天気が続きますね。
片付けた毛布をまた引っ張り出してきてしまいました。
風邪をひいている方も多いので体調には気をつけないといけませんね!

さて、私たちはーとの管理栄養士は、何件かの医院さんで栄養指導をさせていただいています。
患者様のほとんどが糖尿病、高血圧、脂質異常症、メタボリックシンドロームです。

メタボリックシンドロームは、症状がないので栄養指導でやる気になってもらうには、なかなか難しいと感じます。
はーとの栄コン利用者様に対してもそうですが、、、

やる気になっていただく為に、30分ほどのお話しの中で、その方の弱点というか響くポイント、(例えばお孫さんがいる方ならお孫さんのこと、ペットを大事にされている方ならペットのこと等)をいつも必死で探します。

もちろん合併症の恐ろしさや、食事療養の大切さもお話ししますが、そのあとが大切です。
うまくポイント、その方の琴線に触れることができればこっちのものなんですが!

そうすれば、あとは実行していただくのみです。
実行後、数値は下がる方もいれば変わらない方ももちろんいますが、やる気になってもらうまでが難しいと感じます。

その中で、12月から1~2か月に1回のペースで栄養指導に来ていただいている方で半年でかなり順調に血糖を下げてこられている方がおられました。

50代、女性の方です。
検診で昨年秋頃に高血糖を指摘され糖尿病が判明しました。
HbA1cは昨年10月10.9%!!
その後、11月10.3%→12月9.9%→今年1月8.8%→2月8.7%→3月7.9%→4月7.2%!!

平日はお仕事をしながらお一人暮らしのお母様の介護をされています。
なので忙しく、ご自分の食事は簡単にお惣菜、天ぷらうどん。朝食からカップラーメン。

血糖が上がるのは当然。

このままだと合併症がおき、入院、お母様の介護ができず、お母様はお一人になってしまう可能性が。
休みの日にご主人とゆっくり趣味を楽しむ時間もとれなくなってしまう可能性も。

この辺りがおそらくポイントだったのでしょうか。
栄養指導当初より、やる気になられ、お薬の効果もあり、順調に数値を下げられました。

お惣菜は揚げ物は選ばすサラダと煮物に変え、カップラーメンはおにぎりと野菜ジュースに変えられました。

数値が下がり喜んでおられました。
よかったよかった。

でもまだ下げないと危険な数値の域ではあります。
これからも続けてお話しをお聞きしていきたいと思います。


栄養指導の患者様でも、在宅の利用者様への相談でも、まずは話をお聞きすることが大切だと感じます。
私が未熟という点もありますが、話を聞くのにいつも必死です。

ただ聞くだけじゃダメで、その方に伝わるポイントを見つけないといけません。
経験を積んでもっといい相談ができるよう、数値を改善するお手伝いができるよう、
がんばらねばと思います★


はーと&はあと 管理栄養士 宮川曜子

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