2026年 新年のご挨拶

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sunrise.png新年あけましておめでとうございます。

2026年を迎え、地域における訪問看護の重要性は一層高まっています。65歳以上は29.3%に達し、在宅看取りを希望する方は43.8%と増加している一方、実際の在宅死亡率は17.4%に留まっています。この「希望と現実のギャップ」を埋めるために、私たちは地域の医療・介護の一端を担う事業所として、質の高いケアを提供できる人材の育成と定着にこれからも力を注いでまいります。

2025年の1月~11月に、ご逝去が理由で終了になった利用者は12名で、そのうち自宅で最期を迎えられた方は6名でした。在宅看取りを実現するためには、家族のマンパワー確保が欠かせません。配偶者だけでなく、お子さまもケアに関わり、家族全体で支えられたケースでは、大阪から福岡へ野球観戦に出かけたり、自宅ではメジャーリーグの試合観戦を楽しんだりと、残された時間が短い中でも穏やかな時間をご一緒することができました。こうした時間は、スタッフにとっても大きなやりがいとなり、ご本人やご家族が「有意義な時間だった」と感じてくださる姿は、看護師にとって大きな励みになります。

一方で、「施設に入るか」「自宅でみるか」など、今後の方針を迷いながら時間だけが過ぎ、ご本人の状態が悪化していく場合もあります。意思が定まらないまま支援を続ける状況では、看護師もまたジレンマを抱えることがあります。在宅か施設か、ご本人とご家族の本音が見えない場面では、支援の難しさを強く感じます。
その背景には、「ケアを点で終わらせず、継続的に支える」という私たちの信念があります。利用者と家族の想いを引き出し、最善につながる選択ができるよう、寄り添いながら意思決定支援を行っていくことが、訪問看護における大切な役割だと考えています。

Horse.png2025年10月より、管理者に加えてリーダー3人の体制を整えることができました。専門職としての見解を多職種連携に繋いでいくために、「記録の充実」と「連携方法とタイミング」を正しく判断していけるよう、リーダーと共に、人材育成に力を入れていきます。

利用者が、「在宅チームの誰かに相談すれば、何とかなる」と感じていただけるように、今年も力を尽くしてまいります。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。