訪問看護にいただく質問に緊急時の対応について聞かれることがよくあります。どのようなことをしてもらえるか。呼んだらすぐに来てもらえるのか?など質問があります。
当ステーションでは、当番制で看護師が緊急対応をしています。(365日24時間対応)平日の日中は管理者が緊急対応の電話を持っています。(長時間の研修や会議の時を除く)日中の出動に対応するために、できる限り管理者の定期の予定は入れないようにし、緊急対応可能な体制を作りに努めています。
土日祝は当番制で対応しています。出動要請から自宅訪問までの時間は30分~1時間程度で到着しています。看護師による電話相談のみで「安心した」と解決されることもあります。いつでも相談に応じることができますし、必要時には訪問して対応しております。
<緊急訪問ではどんなことをしているの?>
・ターミナル期の方の家族様から「息が止まりそう」→すぐに訪問し、到着時には心肺停止しており、主治医に連絡し、家族の方とともに先生を待ちました。先生の死亡確認後、家族の方に声をかけながらエンゼルケアを実施しました。
・ご本人から「Vポートの点滴の針が抜けてしまった」→すぐに訪問し針を片付ける。Vポート周囲の腫れがあったので、病院受診していただきました。
・ご家族から「転倒した際におしっこの管が引っ張られてしまって、心配だから見に来てほしい」 →訪問し、腹痛や血尿がないことを確認。バルンの固定をし直しました。
現在の出動頻度は月に3~4回程度ですが、利用者様の健康状態によって、出動頻度は変動していきます。
緊急時の対応が適切にできることで、在宅生活がより安心して過ごしていただけるものと思っています。在宅で過ごされる利用者様のお役に少しでも立てるようにスタッフ一同、笑顔で訪問しています。
訪問看護ってどんなことしてもらえるの?と質問を頂く事があります。訪問看護で対応している具体例の一部をお話ししようと思います。こんなとき、訪問看護を使えるのかな?というときはお気軽にご相談ください。
インスリン注射が必要な方
以前はご自身で血糖測定からインスリン注射までできていましたが、視力低下により、単位数を合わせることが難しくなり、指示より多いインスリンを打ってしまい、低血糖を起こすようになったため、訪問看護でインスリン注射を実施することとなりました。
人工肛門のパウチ交換
ご本人でのパウチ交換が難しく、今までは夫がパウチ交換を実施していましたが、夫が体調を壊したことをきっかけに訪問看護にてパウチ交換を実施することとなりました。テープかぶれなどのスキントラブルのケアもしています。
内服管理
デイサービスご利用の方で、利用日以外の内服の飲み忘れが多くなってきたため、訪問看護にて自宅での内服確認・血圧確認をしています。脳動脈瘤の悪化により、しっかりと血圧を下げる必要性が高まったことがきっかけで、訪問看護導入となりました。
Vポート点滴管理
胃がんにより口から食べることができず、24時間の持続点滴にて栄養管理をしながら、自宅に戻られることとなったため、訪問看護にて点滴管理をしています。栄養をとるための食事は難しいですが、楽しみとしての食をどのように安全に進められるか、当社の管理栄養士とも協力しながら関わっています。
胃瘻管理
胃瘻からの栄養管理のために注入食の実施をし、胃瘻トラブルがないか管理もしています。
嚥下訓練
誤嚥性肺炎を繰り返している方で、看護師による吸引や口腔ケアを実施しながら、嚥下訓練をしています。
ターミナル期の方
血圧や尿量・飲水・食事量を把握し、現在の状態についてご家族に説明しながら、主治医と密な連絡をとり、必要時は夜間でも緊急訪問にて対応し、看取りも実施しています。今月ご自宅での看取りの方があり「最後にスイカの汁と食べさせてもらえたのが本当によかった」との声を、ご家族様からいただいています。
在宅で安心して過ごしていただける一助となりますよう、スタッフ一同精一杯努めています。
はじめまして。2019年5月から訪問看護ステーションはーと&はあとで働くことになりました、言語聴覚士の田村貴子です。病院勤務で急性期から療養期までの主に脳血管障害の患者様に対して、言語訓練や嚥下訓練を13年近く行っていましたが、知的障害のある長女が突然難病にかかってしまい退職しました。
休職中は、3人の子どもの子育てや脳梗塞で倒れた父親の介護で仕事の経験を活かすことができたと思っています。父の介護では訪問看護にもお世話になる機会があり、家族の不安な気持ちやできないことを助けて頂きました。セラピストの立場だけではなく、家族の立場でもいい経験をさせてもらっています。
今回、訪問看護で働くのは初めての経験ですが、病院を退院されてからのご家庭でのご様子に合わせたリハビリに関わらせて頂く事を楽しみにしています。利用者様やご家族様が日常生活で困っておられることを一つ一つ聞かせてもらいながら、少しでも過ごしやすくなるようにコミュニケーションや摂食・嚥下のお手伝いをしていきたいと思っています。初心に戻り勉強し直すつもりで頑張りますので、どうぞ宜しくお願い致します。
5月だというのに最高気温を記録した、というニュースが流れていますが皆様いかがお過ごしでしょうか。体が暑さになれないうちに急に気温が上がり、クーラーを入れずに高温や湿度の高い環境で過ごされていませんか?
最近、訪問にうかがうと室内が暑くなっているのに窓も開けず、汗もかかずに普通に生活されていて、びっくりすることがよくあります。夏になるとテレビの天気予報やニュースで「今日は暑くなるので我慢せずにエアコンを入れましょう」と流れていますが、訪問先で実際に猛暑のお部屋に遭遇し、利用者様のお話を伺っていると我慢しているわけではなく、暑さを感じていないだけなのだと気付かされます。
暑いお部屋に入り、風を通したりエアコンをお勧めすると、「今日は暑いのか?室内にいると暑いかどうかわからんわ」と話されることも多くあります。でも、室内の温度が下がると「気持ちよくなったわ」と話され、しっとりしていた皮膚もさらっとします。

訪問時は環境を整えて帰りますが、次回訪問時も同じように猛暑のお部屋で過ごし、エアコンを切ってそのままつけてなかった、ということがよくあります。今年も「お茶を飲んでください」「エアコン入れましょう」といい続ける季節がやってきました。改めて、高齢の方々にはいろいろな人が関わることが大切だと日々感じています。