生活の中や訪問看護ステーションで仕事をしていて日々思うことは、 生活の工夫や人の助け(介護のサービスなど)があることで、最期に近いところまで家で過ごせるのではないかということです。

令和2年の3月(厚生労働省HP介護保険事業情報報告より引用)の時点で、要支援・要介護者の数は668.4万人であるという統計があります。
認定を受けた方々の多くは、介護予防サービスや施設サービスを利用しており、我が家も例外ではなく、母が、昨年介護認定を受け、現在は福祉用具とデイサービスを利用しています。

 介護認定を受けるにあたり我が家で何が起きたかというと、一昨年、母が腰の痛みを訴え整形外科を受診し腰椎圧迫骨折と診断。それから約3ヶ月後、次は立ち上がれず救急外来を受診し、結果は、大腿骨頸部骨折と診断されました。母は、手術を受け、急性期の病院に1ヶ月ほど入院し、回復期病院で3ヶ月弱リハビリをおこないました。本人は杖歩行までの回復を期待し、自宅で独居生活を続けることを希望していました。

T_S__7618581.jpg残念ながら、杖歩行までの回復には至らず、自宅へ帰ることはできませんでしたが、屋内は歩行器、外出時は車いすを使用し、バリアフリー住宅へ移り、独居生活を続けることが出来ています(時折転倒していますけれど)。

母の生活が変化したことにより、周りの家族の生活が変わりました。掃除や買い物、通院などは、何とか家族が交代で行っています。しかし、家族が母のリハビリなど行う時間や知識は無い為、デイサービスを使い筋力トレーニングなどを行ってもらっています。

 このように、生活を続けるために、様々な工夫や人の手(歩行器や車いすを使うことやバリアフリーの家や手すりなどをつけることで生活しやすい環境を作り、デイサービスや訪問看護・リハビリなどを使い家族に出来ない部分は、サービスで補うなど)を借りながら、介護者、介助者それぞれの負担が過度にならない範囲で、家で最期まで過ごしたい方の希望が少しでも叶うことを切に願います。

初めまして、この度訪問看護ステーションはーと&はあとで働くことになりました、理学療法士の片山久美子と申します。以前は回復期リハビリテーション病院、特別養護老人ホームで勤めていました。

出身は和歌山県で高野山の麓に実家があります。私が理学療法士を目指したきっかけは、実家の祖父母にあります。高齢になっても大きな病気もせず、自宅で健康に穏やかに暮らしているのをそばで見ていて、一人でも多くの方が祖父母のように住み慣れた自宅でその方らしく過ごせるお手伝いをしたいと思ったからです。祖母は残念ながら今年の2月に98歳で他界しましたが、祖父は今年で103歳になります。顔をのぞきに行くといつも笑顔で迎えてくれるので、こちらが元気をもらいます。

リハビリでは歩行能力の向上だけでなく、日常生活動作練習や各動作に繋がるような運動療法を行ったり、ご自宅内で安全に過ごせる為の環境作りもお手伝いできればと思っています。私自身訪問リハビリは初めてですが、今まで勉強してきたことや経験を活かし、理学療法士として何かお役に立てればと思っています。少しでも日々の生活に変化をもたらし、笑顔で楽しくリハビリができるよう努めていきますので、よろしくお願い致します。

こんにちは。新型コロナウイルス感染症予防の為、不要不急の外出自粛が続いていますが、皆さま体調はお変わりありませんか。今回はこの長引く自粛生活を虚弱にならずに元気に過ごすためにどのように過ごせばよいかお話しさせていただきます。

毎日を元気に過ごすためには規則正しい生活を送ることが基本ですが、特に気をつけたいのは「食事」「お口の健康」「運動」「人とのつながり」です。

1.「食事」
 ・朝・昼・夕 三食しっかり食べる
 ・多様な食品をバランスよく食べる
 ・筋肉のもととなる良質のたんぱく質を意識して摂る

2.「お口の健康」
 ・噛む力や飲み込む力を意識する
 ・意識して噛みごたえのある食品を食べる
 ・好きな歌を歌う
 ・新聞や本を声を出して読む
 ・早口言葉の練習をする
 ・歯磨きをして口の中を清潔に保つ

3.「運動」
 ・散歩に出かけたり、運動をする
 ・自宅の中でも座っている時間を減らす
 ・家の中の片付けや掃除をしたり、庭いじりをしたり、身体を動かすことを心がける
 ・テレビを見ながら体操や筋トレをする
  車いすの方や歩行が不安定な方は足踏みをしたり、かかとを上げたり、つま先を上げる運動をしましょう。痛みや体調に応じて動かすようにしましょう。

4. 「人とのつながり」
 ・家族や友人と電話で話したり、メールや手紙をやり取りして、励ましあいましょう

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長く自粛生活をしていると、気分が沈んでしまいがちですが、また元気に家族や地域の仲間と楽しい時間を過ごせることを想像し、虚弱にならない生活を心がけてください。

こんにちは、訪問看護師の中西です。今春は新型コロナウイルス感染症の拡大防止の為、外出自粛もあり、桜の花をゆっくりと楽しむことなく過ごされた方も多いのではないでしょうか。
テレビでは新型コロナウイルス国内感染者が1万人を超え、有名で元気そうなタレントやスポーツ選手が感染されたとニュースが繰り返し流れ、恐怖に感じておられる方も多いでしょう。

新型コロナウイルス感染対策で①手洗い・咳エチケット②「3密」を避けてください③体調が悪い時は外出を控える、と言われていますが、今日はとくに高齢者として気を付けたいポイントをお知らせします。

1. 喫煙歴や糖尿病、心疾患など基礎疾患をお持ちの方は感染症が重症化しやすいので注意しましょう。
2. 感染しないために手洗いを中心とした感染予防を心がけましょう。
3. 感染を恐れるあまり外出を控えすぎて動かないこと(生活不活発)による健康への影響を知り、行動しましょう。

この中で特に生活不活発について、ずっと家に閉じこもり一日中テレビを見ていたり、ぼっとしていたり、食事もたまに抜かしてしまう、誰かと話すことも少なくなった・・・といった毎日を過ごし、気が付いたら身体や心の動きが弱ってしまう状態(虚弱)に陥ってしまいます。2週間寝たきりにより、失う筋力量は7年間に失われる量に匹敵すると言われているそうです。

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虚弱が進むと体の回復力や抵抗力が低下し、疲れやすさが改善しにくくなります。また、感染症も重症化しやすい傾向にあります。

虚弱に陥らないために・・・
1. 動かない時間を減らしましょう:自宅でもできるちょっとした運動で体を守りましょう
2. しっかり食べて栄養をつけ、バランスの良い食事をしましょう
3. お口を清潔に保ちましょう:しっかり噛んで、できれば毎日電話などでおしゃべりをしましょう
4. 家族や友人と支えあいましょう

次回はこの方法を具体的にお知らせいたします。