旧年中は一方ならぬご愛顧を賜り心より御礼申し上げます。
2020年を振り返り、最初に思うことはやはり、コロナ禍で日常が様変わりしたことではないでしょうか。当ステーションは、緊急事態宣言が出された4月より、可能なスタッフは自宅から利用者宅へ直行直帰とし、朝礼・終礼はビデオ通話での参加としました。変更した当初は、スタッフと直接顔を合わせる機会が減る中で、スタッフの状態や訪問の様子を把握することに不安を感じましたが、スマホやタブレット、クラウド型の電子カルテなどを活かし、現在は円滑に情報共有ができています。今後も感染予防対策など、気を付けることは多くありますが、訪問看護が今まで通り出来ていることに感謝しています。
私自身は管理者として3年目を迎えました。管理者になった当初は4人だったスタッフが、現在では常勤・非常勤の訪問スタッフ、事務員を合わせて14人になり、利用者も116名となりました。利用者や関係機関の期待に応えるべく、はーと&はあとの組織力向上に力を注いでおります。
スタッフとは6月と12月の年2回、個別面談をしています。昨年の6月の面談では、「山本の風当たりが強すぎる」という意見が、一部のスタッフから出ました。話しやすい雰囲気は作っているつもりですが、何度も同じミスを繰り返すスタッフに対し苛立ちが表に出ていたのかもしれません。はーと&はあとで働くスタッフの為、ひいては利用者の為にしていることが機能していないと感じ、一人になると涙がこぼれたこともありました。しかし、それからは今まで以上にスタッフとの意志の疎通を意識し、相手の立場に立った伝え方を心がけています。また、全てのスタッフに何事も出来ることを求めるのではなく、得意な技術を持った者が、それを苦手とする者を補完し合う組織でありたいと思っています。
今年の私の目標は、「管理者として自分自身が成長すること」です。そのために必要なこと、やっていきたいと思うことは、"とにかく行動"に移したいと思っています。ある訪問看護の管理者が「神は細部に宿る」という言葉を大事にしていると聞き、私もそれ以来、その言葉を大切にしています。この意味は、"細かい部分までこだわり抜くことで全体としての完成度が高まる"というもので、細かい部分までこだわって行動したいと思っています。私は昨年テレビドラマで放送されていた、半沢直樹という人物が大好きです。半沢直樹のように仕事に熱く、組織を引っ張り、利用者の為になることを精一杯、努力していきたいと思います。今年もどうぞ宜しくお願い致します。
早いものでもう師走となりました。日に日に寒さも厳しくなり、朝お布団から出るのも億劫になってきましたが、気づけば入職してもうすぐ3か月が経とうとしているのだなと感じています。
今のこの時期、例年であれば"年末年始は家族で集まって"と楽しみにしていた方もいたのではないかと思います。しかし、今年はコロナの影響により帰郷も難しい状態になってしまいました。こんなに長い間苦しめられることになろうとは、といった心境です。
私が訪問に行かせて頂いた先でもやはり、いつまで、これ以上どうしたら、といった声が聞かれます。お話を伺っていても手洗い・うがい・マスク、不必要な外出をせず、身内でさえ帰ってくるのを控えている、といった状況で注意している方が多くいらっしゃいます。
私自身も看護師でありながらコロナに対する不安や恐怖はあります。
そこでこれ以上、何に気を付ければいいのか、私なりに考えました。テレビなどでもずっと取り上げられていますが、寒くなってきたこの季節だからこそ。
①換気
寒いから窓を開けるのは苦痛です。この私も南の島で育ったので寒いのは苦手ですが、1時間に5~10分の換気が大切です。
②保湿
冬場は乾燥しやすい為、保湿は大切。乾燥しているとウイルスが浮遊しやすくなります。
③水分補給
空気中の乾燥だけでなく、体内への水分補給も大切です。鼻の粘膜の乾燥によりウイルスを体外に排出する機能が鈍くなってしまうからです。
最後に一番必要であると考えているのは「笑顔」です。周囲との関わりも減り、我慢が多くストレスを抱えているかとは思いますが、笑顔は免疫力を上げると言われています。そしてやはり周りの気分や空気も変える力を持っていると思うからです。
そして、そんな笑顔を与えたり、そんな笑顔を引き出せるケアを提供できるように、これからも元気よく皆様のお宅に伺いたいと思います。

一段と日が暮れるのが早くなり、朝晩の冷え込みが晩秋の訪れを感じさせてくれます。
原付バイクで利用者様の訪問先に向かう服装も本格的な防寒対策が必要になってきました。
さて、寒い日が続くと家に引きこもりがちになりますが、今年は新型コロナウイルス感染拡大もあり、ますます外出の機会が減り家の中でずっと過ごしている方も多いのではないでしょうか。
感染予防のためには、多くの人が集まる場所への外出は控えた方がよいのですが、動く量(活動量)が減ると、生活不活発病になる恐れがあります。家の中にずっといると動く機会や果たす役割を失います。その結果、生活動作がままならなくなり、活動する範囲が狭まる状態のことを生活不活発病といいます。特に高齢者の方は、筋力の低下、うつ状態、知的活動の低下、めまい・立ちくらみが起こりやすくなります。
日本理学療法士協会では、この生活不活発病に対する予防として4つのポイントを挙げています。
① なるべく動くことを心がけよう。
② 日中、ずっと横にならない。(一日1回は布団をたたみましょう)
③ 身の回りを片付けよう。(歩きやすいようにお家の中の通路を確保しましょう)
④「安静第一」は思い込み。(「無理は禁物」と思い込まないで下さい。ただし持病がある方や栄養状態が悪い方は、医師や医療関係者に相談して下さい)
生活不活発病は、いったん始まると悪循環を作って進行していきます。まず、「動かない(生活が不活発)」ことにより、生活不活発病が生じます。そして、生活不活発病が起こることで、歩行や日常生活動作が行いにくくなったり、疲れやすくなったりして、「動けない」「動きにくい」状態となります。「動けない」「動きにくい」のでますます「動かない」ようになり、生活不活発病が進んでいくのです。
また、日本理学療法士協会ではご家族様や関係者の方々に、この生活不活発病に対する対応として同じく4つの事柄を挙げています。
① 声をかけてください。(高齢者の方は静かで目立たない方もいます。眺めているだけでは分かりません)
②「大丈夫」は鵜呑みにしない。(気遣いで「大丈夫」と答える方が多いです。立ち・座り・歩く動作を確認しましょう)
③ 散歩やスポーツは、気分転換を含め活性化に効果的。
④ 運動は「少ない量を数多く」の原則。(一度に多くの運動は逆効果にも。運動の基本は、少ない運動を、小分けにして行いましょう)
動かない習慣に慣れてしまうとそれが当たり前になってしまい、動くことへの変化に対応しづらくなります。今回の新型コロナウイルス感染拡大の影響で、この病気に悩まされる方がどのくらい増えたかは分かりませんが、なりやすい状況であることは確かです。いかに予防するかが大事であると思いますので、一人一人が生活不活発病になる危険性を知って頂き、ならない為の予防(運動や活動)を心がけて頂く必要があるように思われます。


初めまして、看護師の小田泉と申します。私は鹿児島県の与論島という小さな島で生まれ育ちました。その為、小さいころから自然と多くの高齢者の方々に囲まれて育ち、私が看護師を目指すきっかけとなったのも近所のおじいちゃんとの関わりがあったからです。
看護師として働き、精神科の認知症の病棟や、整形外科、消化器外科、脳外科といった病棟での勤務を経験してきました。そのなかで入院中の患者様と疎遠になってしまうご家族との関わり方の難しさや、私たちと話すことで変化していく患者様の様子を目にし、人と人との繋がりが大切であると痛感しました。また、退院していく患者様やそのご家族の笑顔を見て、自宅へ帰ることの喜びを感じるものの、退院後の不安を語る姿から、より安心して自宅で過ごすことのできる様に援助していく訪問看護という仕事に興味を持ちました。
訪問看護は初めてとなりますが、少しでも安心してその人らしい生活が送れる看護を行いたいと思います。今までの経験を活かして精一杯サポートさせて頂き、寄り添い、一緒に笑顔で過ごせるよう頑張りたいと思います。よろしくお願い致します。