皆様、いよいよ本格的な暑さがやってまいります。何か暑さ対策はされていますか?
それとも「まだ何も考えてないから教えて欲しい!」と思っていませんか?
今回は、皆様に役立つ暑さを和らげ、涼しく過ごせる方法をご紹介していきたいと思います。
まず初めに、一般的に「暑い」と感じる気温は、28度から37度と言われています。
そして過ごしやすい気温が、23度から27度と言われています。なので、体感で27度以下にすると過ごしやすく感じるわけです。
人間の身体は、平常時は体温が上がっても汗や皮膚温度が上昇することで体温が外へ逃げる仕組みとなっており、体温調節が自然と行われます。
環境省が公開している情報サイトでは、熱中症を引き起こす条件として、「環境」と「からだ」と「行動」によるものと考えられます。
要因その1:環境
・気温が高い。 ・日差しが強い。
・急に暑くなった日。・湿度が高い。
・閉め切った屋内。 ・熱波の襲来。
・風が弱い。 ・エアコンの無い部屋。
要因その2:からだ
・高齢者や乳幼児、肥満の方。
・下痢やインフルエンザでの脱水状態。
・糖尿病や精神疾患といった持病。
・二日酔いや寝不足といった体調不良。
・低栄養状態。
要因その3:行動
・激しい筋肉運動や、慣れない運動。
・長時間の屋外作業。
・水分補給できない状況。
体温の上昇と調整機能のバランスが崩れると、どんどん身体に熱が溜まってしまいます。
このような状態が熱中症です!!
ご自宅では、クーラーや扇風機を使用して、暑さ対策は出来ていると思います。しかし外はすでに30度を超える真夏日となっており外出時での対策も必須です。
現在は、【手持ちの扇風機】や【ネッククーラー】、【ファン付きのジャケット】と暑さ対策グッズも充実しています。

そんな暑さ対策グッズをより効果的に使う為には『体のどこを冷やすのか』が鍵となります。
効果的に体を冷やす場所:首筋(頸動脈)、脇の下(腋下動脈)、足の付け根(鼠経動脈)
この場所は血管が太く、血が多く通るので、冷やすとそれが体全身を巡り、体の熱を下げる効果をもたらすのです。
片麻痺や皮膚の感覚が鈍いなど、また疾患や症状によっては、冷やしすぎも良くないので、心配な方はかかりつけの医師に相談して実践してみて下さい。
・無理をせず徐々に身体を暑さに慣らす。
・家にいても室内の温度を測る。
・体調の悪い時は、特に注意する。
などしながら工夫とケアで予防しましょう。
ちなみに私の今持っている暑さ対策グッズは、『体感で-3℃になるという夏用ジャケット』を愛用しています。効き目はあまり実感できていませんが。笑
皆様も熱中症にはくれぐれも気を付けて、今年の夏も乗り切っていきましょう!
はじめまして。牛江 海(うしえ かい)と申します。
少々珍しく見えるこの苗字は三重県出身の父のものです。漢字自体は簡単ですが、あまりに聞きなれないためか電話口で名乗るとよくききかえされます。
これから電話でやり取りさせていただく事があるかと思いますが、名乗った際に聞き取りにくい苗字であること予めお伝えしておきます(笑)
私が最初に勤めた会社ではデイサービスとグループホームがあり、デイサービスでは理学療法士として、グループホームでは介護士として働いておりました。介護士としての経験は認知症の方への対応やその特性を捉えたリハを考察する上で貴重なものとなりました。
デイサービスの勤務時代にアルバイトで関わっていた訪問リハビリに惹かれ、訪問リハビリの理学療法士になりました。病院やデイサービスでのリハビリももちろん在宅を意識したものではありますが、自宅に戻られてからの実際の生活に介入できることが魅力だと感じています。運動学習が難しい方でも生活の過程にリハビリとなる動作を取り入れることで能力の維持・向上を図るなど今までの経験を活かしていきたいです。
今後も理学療法士として精進し、利用者様のために尽力していきたいと思います。よろしくお願い致します。
まだ5月だというのに夏日を早々に記録し、夏の酷暑を思わせる日差しの日がありましたがみなさん、いかがお過ごしですか。
季節が変わり、足元も分厚い靴下から薄手のものに変わり、裸足になることも多くなってきましたので、今日は足の健康についてお話しします。
加齢や慢性疾患に伴って足にはトラブルが生じやすく、痛みや歩行困難・感染などが起こりやすくなります。
訪問していても変形や乾燥によって胼胝(たこ)や鶏眼(うおのめ)・角質肥厚、爪の異常(肥厚や白濁)がある方にたくさん出会います。
痛みや「爪が分厚くて切りにくい」「靴が合わなくなった」など様々な訴えがあり、確認すると爪が肥厚していたり、もろく割れていたりすることがあります。
時には気づいていても手の力が弱くなっていたり、姿勢が難しい、ご家族も視力が弱くなっていて切れないけど、どこに相談してよいのかわからないと相談を受けます。
その際には状況に応じたフットケア(爪切り・ヤスリかけ・足浴など)を行ない、「足がスッキリ軽くなった」「靴下が履きやすくなった」と喜びの声を頂きます。
1. まずはセルフチェックから始めましょう
① 足・・・全体の形や浮腫み・傷の有無
② 足指・・・汚れや湿潤・水疱・傷の有無
③ 足背(足の甲)・・・浮腫み・脱毛の有無
④ 足裏・・・一部角質が厚くなっていないか。ひび割れ・乾燥・水疱・傷の有無。
⑤ 爪・・・長さは適切か。白濁や黒化した爪の有無。爪が厚くなっていないか。巻き爪や皮膚への食い込み・痛みの有無。爪やその周辺の皮膚の炎症の有無。
⑥ 皮膚・・・色はおかしくないか。傷の有無
⑦ 苦痛・・・痺れや痛みはないか。
2. 皮膚トラブル予防には足を清潔に保つことが大切です。
毎日の入浴の際に足をボディソープ(石鹸)を用いてしっかり洗い、水分をきちんと取りましょう。
3. 爪のケア・・・正しい切り方で行い、ヤスリかけも行いましょう。
〈正しい爪の切り方〉
① 安全な体位を整えます。
② 爪と周囲の皮膚をアルコール綿や清浄綿で清拭します。
③ 爪を適度な長さに切ります。
長さは指先より1mm程度短く、肥厚爪は引っかからないように短めに切除することが多いです。
巻き爪の場合は両角を取り、先端をまっすぐに切り整えます。
厚さのある爪は大きく切るのではなく、少しずつ切り崩すように切ると痛みが出にくいです。
④ 厚さが均等になるように爪ヤスリで研磨します。ヤスリで削るうちにボロボロと崩れ落ちることがありますが、アルコール綿などでふき取り、表面が滑らかになるように更にヤスリで整えます。
⑤ 爪の粉が残らないように清拭。
⑥ 保湿クリームなど塗布し終了します。
4. 靴選び・・・指先が靴の先に当たったり、足の長さや幅があっていない靴はトラブルの原因になってしまいます。適した靴を選びましょう。
セルフチェックが難しい時や異常がある時・正しい切り方がわからない時やできない時など医師または私たち訪問ステーションスタッフに気軽にお声かかけください。

理学療法士の杉野です。
第1回目の前回は転倒してしまう要因についてお話をしました。
第2回目の今回は、転倒を防止するのに効果的な運動、そして環境的に整えられることについてお話します。
〈効果的な運動〉
①ももあげ
動かす筋肉:腸腰筋。
作用:歩くときに足がしっかり上がる。姿勢を保ち骨盤を安定させる。
方法:椅子に座って左右交互にゆっくり10回を2~3セット。

②膝伸ばし
動かす筋肉:大腿四頭筋。
作用:立ち上がるとき、歩くとき、階段昇降のときに働く大きな筋肉。
方法:椅子に座って膝をしっかり伸ばしそのまま3秒止めて下す。
左右交互に10回を2~3セット。

③爪先上げ
動かす筋肉:前脛骨筋。
作用:歩くときに足を前方に踏み出す。動作時につまずかないようにつま先を持ち上げる。
方法:椅子に座って左右一緒につま先を3秒かけて上げ、一旦停止し3秒かけてゆっくり
おろす。10回を2~3セット。

④踵上げ
動かす筋肉:下腿三頭筋
作用:立ち上がる時、立つ時に持続的に働く。
(足の踏ん張り)歩行の推進力、低下するとつま先が地面や段差にひっかかる。
方法:椅子に座って踵を3秒かけてゆっくり上げ一旦停止し3秒かけてゆっくり下す。
10回を2~3セット。

移動手段として車いすや歩行器、杖を選定し移動手段の練習(歩行練習や車いす操作等)を実施します。これが環境的問題の解決策です。
先ほどお伝えしたように転倒は主に自宅で起こることが多く、実際目にする転倒場所や工夫について挙げます。
<居間>
・コードに引っかかってこける。→配線は歩く導線をさけ、壁にはわせる。
・カーペットや敷居の小さな段差につまずく。→使用しないかカーペットに滑り止めを敷く
・座布団や新聞などにつまずいたり滑ってこける。→床や導線に物を置かない。
<廊下・階段>
・手すりをつける。
・床に物を置かない。
・夜間廊下を通ってトイレに行ってこける。→足元が見えるようにセンサー照明をつける。
・滑りやすいスリッパははかない。滑り止め靴下を履く。
・階段に滑り止めをつける。→100円均一やホームセンターで購入できます。
<ベッド>
・ベッドから転倒、転落する。→ベッドの片面を壁に設置し、転落を防ぐ。万一落ちても
衝撃緩和のため寝るときは低床にする。ベッド柵をつける。
<玄関>
・手すりをつける。
・靴の着脱の時にふらついてこける。→椅子をおき椅子に座って靴の着脱をする。
・上がり框が高い→踏み台を置く。
<浴室>
・椅子に座って着替える。
・入口の段差が高い→すのこやスロープを設置する。
・浴槽から立ち上がる際に滑ってこける。→浴槽内に滑り止めマットを敷く。
・手すりをつける。
・浴室には立ち上がりやすいシャワーチェアを置く。
私たち在宅ケアスタッフは転倒、転落によって介護を受けられる方、または介護状態の中で転倒の場面を何度も目にします。もちろん転倒を防げないこともありますが、現在、お元気でお過ごしの方にもこの転倒の原因や転倒予防策を知っていただき、出来るだけ転倒しない方法をとっていただければと思います。
最後に先日、介護を受けていない一人暮らしの77歳の母と交わした会話です。
母:「実はこの前また自転車でこけたの。」
私:「え?また!!もう自転車には乗らないでって言ったのに大丈夫だった?」
母:「・・・あの・・・腰の骨折れてた。」
私:「え!!なんで言わないの!」
母:「だってまた怒られると思ったし、足が悪いから買い物には自転車が楽だから」
私「・・・うーん・・・・そうかあ。」
母「でも気をつける。やっぱり少しは運動しないとね。こけないように頑張る。迷惑
かけたくないし。」
私「うん、そうだね。でも無理したら危ないから手伝えることあったら言ってね。」
母「ありがとう。気つける。」
と、理学療法士であっても現実には母の転倒すら防げていません!!
大丈夫、まだ自分でできる、子供に心配かけたくない、人の世話になるのは嫌、何かあると
怒られるという感覚の母親。
○○したらダメ!○○した方がいい!全然いうこと聞かない!とついつい非定型で伝えてしまう私・・・。
もっと優しい言葉がけができ、ご紹介した具体策を提案すれば転倒を防げたのでしょうか?
このブログをみて身近なご家族や地域の方に是非「転倒」について話してみて、予防できる体操や運動、環境調整ができればやってみて下さい。それで少しでも大切なご家族が元気で健康寿命をのばすことができれば幸いです。